脳からみる発達障害

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自閉症と言いますと、皆さんご存知のように、コミューニケーションが難しかったり、言葉が遅れていたりする子供のことをいいます。その他に自閉症の子は、人間関係にあまり興味をしめしませんし、普通とはちょっと変わった遊びかたもします。

自閉症になってしまう原因は様々で、遺伝やら環境の汚染やら、妊娠中の事故や病気やらいろいろ考えられ、専門家でもこれがと特定できるものはありません。多分いろいろな原因で発達上の問題がおこり、行動や人間関係やコミューニケーションに障害が出てくるのでしょう。それゆえに、自閉症をある特定の問題と言うよりは、いろいろな発達問題を一つの大きな枠に入れて、自閉症とよんでいるのが現状だと思います。

ともあれ、自閉症と呼ばれる子供の脳機能のパターンは、個人差はあるものの、おおざっぱに似たようなものがあります。代表的なものは、左脳と右脳を比べると、左脳が弱いというパターンです。左脳の大切な機能は、言語能力ですから、左脳が弱いと、言語の発達が遅れます。言語の発達が遅れると、もちろんコミューニケーションが難しくなりますし、人間関係や、環境の理解などに影響が及んできます。

人間関係の発達は複雑で、ほとんど脳全体の健全な機能に依存していますから、左脳が右脳と比べて弱いだけで、その問題を説明できません。自閉症には、右脳の問題のかかわりもあると思われます。

次に、アスパーガー障害と言うのがあります。これは自閉症と似ているのですが、言語の遅れがない障害です。でも、遊び方や、人間関係の難しさは自閉症と同じく存在します。脳の機能パターンとしては、左脳が右脳と比べると強いと言うことがです。

左脳が強いので、言語自体はあまり遅れをとりません。ですが、コミューニケーションは人間関係のうまさにも由来していますので、言語が発達したといって、コミューニケーションに問題がないというわけではありません。また、右脳が弱いので、物事を全体的にみて理解することや、まとめたり、統合したりする機能が劣ります。さらに右脳の問題は他の人の感情を読んだり、自分の感情をうまく表現したりするのに問題になりまです。

最近になって言われだした障害に、非言語的学習障害nonverbal learning disorderと言うのがあります。これはアスパーガーと同じように、右脳が左脳と比べると弱いので、相手の気持ちを理解したり、相手の立場を理解するのが難しいということがあります。そのために人間関係が難しくなります。非言語能力が弱いために、それを補足するかのように、言語能力が著しく発達し、将来ライターだとか弁護士のような言語に携わる仕事をするようになる人もいます。右脳の弱いところは、音楽が苦手だったり、絵をかけなかったり、工作などで物を作るのが下手だったりするところに現れます。

このように、脳を通しての発達障害の理解はこれからもどんどん進むと思いますが、これは、個々障害の理解を深めるだけでなく、その治療についても、いろいろなヒントを与えてくれます。

ここでの注意事項は、左脳が弱いというパターンは、自閉症に多いだけでなく、ADHDや行動障害などにも見られます。ですから、あるパターンを発見したと言って、すぐ、何々だと決めてしまうのは、間違いを導きます。

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