露出症

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沢山のケースはないと思いますが、たまに露出症と言って、男性が自分のペニスをパブリックで見せてしまう人がいます。大抵は女性一人に対して、勃起したペニスを急に露出し女性を驚かせます。女性がショックを受けながらもその場を去り事件が終ってしまいます。でも、女性の中にはそれを警察に通報し、その結果露出者が逮捕される時もあります。そのようななりゆきで日本人露出者が逮捕され、裁判の結果セラピーを義務づけられて訪れた人がいました。

彼の場合信じられないことをしてしまったのです。真っ昼間に車が多く通る大通りの歩道に立ち、たまたま女性が運転していた車が彼の前で停まった時、この女性に向けてペニスを公開してしまいました。もちろん女性は驚いて車を発車させ去りましたが、その後すぐに警官が現れご用となってしまいました。この件とはまったく別のことで、ある女性が車の多く通る歩道に立っていた時、車がすぐ前にとまったので覗いたら運転手の男性が露出していたと言っていました。つまり、結構にぎやかなところで、ましてや昼間に露出が起こり得ると言うことでしょうか。

露出症とはいったい何なのでしょう。女性やそのような性癖のない男性にとって露出行為は不思議であるかもしれません。露出症を心理的にはどのように説明したらよいのでしょう。

ある仮説は、子どもが母の性器を見た時、自分と同じようにあるべき母のペニスが見つからないのにショックを受けたところから始まると言います。それで自分もペニスをなくなしてしまうのかという不安にかられ、自分のペニスを見ること見せることが、不安を押しのける方法となったと言うことです。ある意味では、母と同一化している男の子が、ペニスをなくすことによって母と同じ女性になってしまうことを恐れ、男性のシンボルであるペニスを見せながら男であることを確信すると言ってもいいでしょう。その上、母の性器を見た時のショックから自分を守るために恐怖の感情が性的興奮に変わります。同時に自分の受けたショックを女性に転移し、女性のショックを見ることによって、男としての威力を経験します。

このような考えで露出行為を何とか説明できるのですが、もう一つ不思議なことがあります。それは、大の大人がなぜ法律を犯してまでも露出をするのかという道徳的な問題です。これを考えるにあたって大切な点は、露出者は自分の満足を考えているが、相手の気持ちは考えていないと言うことです。つまり、自分だけの世界、相手は自分の都合で存在するという状態です。このようなとらえかたは、小さい子どもと似ています。子どもが相手の存在に気が付いて、相手に合わせることができるようになる時は、3才から5才位です。と言うことは、露出者はそれ以前の年齢まで後退してしまったのでしょうか。

そう言えば、この年頃2、3才で子どもは男女の差を理解するようになります。そして、男女の差は男の子の場合、母の性器を見ることが、男女の差を理解する一つの出来事になるのでしょう。子どもの中にはそれがショックになる子がいるかもしれません。露出者はこんなに小さな子どもと同じように考え、相手の女性の気持ちもわからないまま、露出行為に走ってしまうみたいです。

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