日本人の自意識過剰

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 ここロサンゼルスの日本食レストランへ行きますと、日本人が会話などを交わしながら、食事を楽しんでいるのを見かけます。でも、日本人の中には、自意識過剰が苦痛になって、人前で食事をできない人もいます。特に、洋食レストランでは、自分のことを心配して、食事が出来ない日本人も、少なくありません。また、お母さん方からたまに聞くことは、せっかく子どもに美味しそうなお弁当を作ってやっても、それを食べずに持って帰ってしまう、ということです。
他の子どもの前で、自分のお弁当をあけて食べるのが、恥ずかしいのでしょう。

 アメリカ社会が、個人主義的であるのに比べて、日本は、グループ社会と言われます。これは日本人が、グループとしてまとまりながら、行動をする傾向が高く、個人の欲求は抑えて、グループに合わせていくと言うことです。ですから、日本人は子どもの時から、他人の目を気にして、「変」に見られないように心がけます。すなわち、人の自分に対する判断を、大切にするように育てられます。これが日本人としての、適当な社会性を、作り上げるわけです。

 でも、この教育の仕方が、厳しすぎたり、または、子どもが初めから感受性が高かったりしますと、回避性格と言うものに発展してしまうのです。回避性格の人は、人に「変」に思われて、拒絶されることを、非常に恐がります。そして、人前に出ることは、すごく大事に思えてしまうのです。人前では、自分はいつも観察されていると思いこみ、堅くなって、自由に行動が出来なくなってしまいます。重傷の時には、人が今自分をどのように、「変」に思っているかと、妄想にまで発展してしまいます。このような気持ちが、苦痛になり、人前での食事を避けるのはもちろん、他のあらゆる活動も避けて、家に隠りがちに、なってしまったりします。

 症状によっては、精神治療が必要な時もありますが、自分でいろいろな努力もできます。例えば、人からの観察を恐れずに、自分から人を観察するようにすることです。人が自分を見ているのかどうか、確かめて見てもよいでしょう。他人がそれほど自分に興味がないことを、発見するかもしれません。また、人目に焦点を置かないで、自分のしていることに、焦点を置くようにしても、助けになるかもしれません。

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