本当に海外では子育てが楽なの?(その2)

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海外では夫婦で子育てが前提のシステムが出来上がっている

海外では一番身近にいる子育て協力者、父親が子育てに当然のように参加しています。そのような環境、システムができあがっています。日本にいるときよりは残業が少ない、通勤時間も短い、帰宅してもこどもの世話をするエネルギーが残っている、回りが早く帰るように仕向ける、幼稚園の保護者会なども夜なので両親ともに参加せざるを得ない、ベビーシッターはそのためにいて比較的低賃金で雇える、ホッケーの練習も夜行なわれ、父親がコーチなどをになっていることもある。

日本人家族においては、こどもが病気というとことばの面で母親サポートに夫が病院に同伴する、買い物も妻が運転しない場合はいっしょに買い物、実家に預けられないのだから夫に頼るしかない。このように両親で子育てという概念が浸透していますから、父親が子育てに参加している割合が日本より多いこともあるでしょう。

 

こども以前に夫婦がある、自分がある

日本ではついこの間まで大多数のカップルがお見合い結婚でした。40年ほど前、つまり私達の親の世代です。この世代の人は戦後の日本の復興にただ経済面だけのうるおいで、利益追求型で日本の発展を評価してきた世代です。サラリーマンは夜中まで働いて、子育てやこどもの教育はすべて妻に任せて来ました。そしてその傾向はいまだに尾を引いています。しかしその結果、妻は夫を頼らず、妻だけの世界を作って来ました。そして夫は男だけの世界で、仕事が終わったら飲みにいく、週末はゴルフというのが大方ではなかったでしょうか。性別役割分担が働いているウィークデーだけでなく、さらに週末にも及んでいったのです。別々に過ごす時間が増えれば、当然別々でいることに自然を感じ、いっしょにいることで違和感を感じてきたのでしょう。

しかし欧米では夫婦あってのこどもです。そのためフランスなどでは夫婦だけで月に1度は、あるいは人によっては週に1度はデートをしたり、コンサートへ出向いたり、食事をしたりとふたりだけの時間を優先的に設けます。さらにこどもは独立したひとりの人間として育てる為、小さいうちから個室を与えます。

また母親はたとえ最初の数年は専業主婦として家にいても、自分の将来のために自分の時間というものを確保します。そのためにもベビーシッターに預けたり、夫に預けたりします。自分だけの時間をもつことになんの後ろめたさも感ぜず、それは当然の権利としてリフレッシュします。リフレッシュできれば子育てにも新たな風が吹きこまれ、こどもがかわいいと思えるようになります。ゆえに子育ては楽しくなるのです。

密室育児で、24時間こどもとつきあっていてはノイローゼになるのは目に見えます。こどもを叩いてしまう。必要以上に折檻をした。こどもも親から離れる空間が必要です。母親以外の人達と接し、それらの人達の中で育てられていくことも大切なのです。そして母親もこどもから離れる空間が必要なのです。他の人達によって育てられることもこどもには必要なのに、絶対に3才までは自分だけの手で育てるのだ、自分が育てることがこどもにとって一番いいのだというのは思い上がりかもしれません。そもそも無理なのです。母親も病気をします。美容院へも行きたいです。友達の結婚式にも出たいです。夫や夫以外の人に預けざるを得ない状況は出ているはずです。

しかし多くの日本の女性は、こどものために自分のわがままは当分我慢と言い聞かせてきました。幼稚園に上がるまで、小学校に上がるまでと我満し、みんながやってるんだから自分もできるはずと自分を励まして来ました。我慢強いことはいいこと、忍耐は美徳と自分の感情を押さえつけてきた結果はどうだったでしょう?

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