母として、妻として、女としての自分への納得

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専業主婦ということばは皆さんからしてどのような響きがありますか?私は個人的には好きではないのですが、フルタイムで家庭にいる女性の多くは専業主婦と呼ばれ、その多くはこどもができて仕事を辞め、家に入るというパターンをとったのではないでしょうか。疲れて帰ってきた夫の放り投げた靴下を拾い、ソファにのせた背広を拾い、何も疑問に思わず自然に、当然のごとく自分が拾っている。自分は家にいるのだから疲れて帰ってきた夫にこの程度はサービスしなくてはと思っている。一人で台所に立ち、食事を作り、その間にこどもがおしっこといえば料理を中断して面倒をみる。その間夫は新聞を広げ、くつろいでいる。これも当然と思っている。

しかしいったんこの関係に疑問をいだくと多くの妻はいてもたってもいられなくなるのではないでしょうか。トイレの掃除、お風呂の掃除、散らかしたものを片付ける、ゴミ捨て、食事の後片付け、どれをとってみても特に高い能力を要求されるものではない。誰にでもできること。そして誰が感謝してくれるわけでもない。親として自分のことは自分で出きるようにと子どもにもしつけているのにもかかわらず、大の大人である夫がそれをしないことに腹が立つようになるでしょう。

特に以前自分で男性の部下まで引き入れて、ばりばりと仕事をしていたようなキャリアウーマンにとって夫と自分の立場がこどもを産んだことによって主従関係になってしまったことは耐えがたいものです。なぜ外で仕事をして収入の多いほうがえらいの?なぜ家にいて掃除、洗濯、こどもの世話をしているものがこんなに意見の弱い立場に置かれてしまうの?そうです。夫の中は妻が家に入ると急にえばり始める人もいます。これは男としての見栄でしょうか。私達は親として、夫婦として、パートナーとして本来対等でなければなりません。ただし妻がくり返し行なっている単純家事を片目に見ながら、男性の中には急に自分の方が優劣だと感じ出す人もいます。ひどい夫だと、「いいよ、いつでもおれが主夫になってやるよ。けど俺の今の収入以上に稼げるか。」と脅す人もいます。

つまり自分だけがやりたいことをやめて、仕事までやめて、好きなこともやめて家に入ったのに、なんの生産性も無いことを日々繰り返している自分は貧乏くじを引いたような、損をしたような、犠牲になっているように思えてくるかもしれません。確かに子育ては誰にも変わってもらうことはできない、この時期、子どものそばにいることは人間の育成に大切。と言い聞かせても振り返れば体力を要する下働き的な仕事ばかり。周りからのサポートがない、孤立した子どもとの毎日の生活、夫は帰りが遅い、夫の感謝の気持ちがないとなると不満の毎日を送ることになり、決してこれは子どもにも悪い影響ですし、ママ自身の健康によくありません。

それではいったいどうしたらいいのでしょうか?それはいかに自分を納得させるかにかかっていると思います。

1)自分が選んだ道であること

まず自分が家にとどまることを選んだということに自信を持ちましょう。誰からも強制されたのでないこと。夫が仕事をすることに反対したからという理由ではいけません。なんでも人のせいにする人生では、自分自身が不幸になるばかりか、その責任をなすりつけられた相手(夫やこども)をも不幸にしてしまいます。自分から家に入ることを選んだことを誰にでもほこりをもっていえるようにしましょう。そのためにはなぜ家に入ることを選んだのかもう一度考え直してみましょう。

2)子育ては大切な仕事

一人の人間を完成するのはたいへんな仕事です。これはりっぱな仕事といえるでしょう。しかも24時間要求される仕事です。子どもが病気にかかれば病気についての知識を高めるでしょう。子どもが受験するのであれば、徹底的に教育制度について学ぶでしょう。どれをとっても仕事のかたわらにはできないくらいの時間を費やし、そのエキスパートになりましょう。

3)夫は感謝の意を

あまり家にいることができず、妻をサポートできないのであれば、せめて夫は妻に感謝の意を毎日述べるべきでしょう。また妻は夫が毎日仕事に出て、経済面での家庭へのインプットを感謝すべきです。

4)今しかできないことをやる

ある意味で家にいれば何をしようと自由ですし、時間も自由に調整できます。あとは意思の問題です。与えられた時間をいかに有効に使うか。自分を磨くにしても子どもといっしょに何ができるか。将来につながるものを探すとよいでしょう。そして人生80年というものさしがいかに長いかを知ることです。この子育ての時期がいかに短いかを認識すべきでしょう。そのためにいもしっかり子どもと向き合ってこのかわいい時期は今しかないと毎日自分に言い聞かせたら、家にいられる自分がいかに幸せかがわかるでしょう。

5)家事は最低限に
どうしてそんなに生産性のない家事に腹が立つのか見直して見ましょう。ものが多くてそれにとられる時間が多すぎるのではないか?家事のやり方の効率が悪いのではないか?買い物でも、掃除でも回数を減らしてもいいのではないか?きっと家事に費やす時間をカットでき、その時間を他のところへ回せるのに気づくでしょう。

6)仕事に未練?
子どもはすぐ病気になる、幼稚園の行事が多いなど仕事と家庭を両立しているママたちはたいへんな苦労をしています。一人の収入でもやっていけるということは恵まれていることです。仕事に未練があるのでしたら、いずれ復帰することを念頭に準備期間にできることを探しましょう。ボランティアでもよいでしょう。自分で勉強することもできるでしょう。今、熱を入れてしていることは決して将来無駄になりません。いや、無駄にしないのです。


妻としての位置付け、母親としての位置付けと、自分と夫との位置付け以前にまず自分の人生における今の自分の位置づけをよく見つめてください。彼が収入が多いからという理由で家庭内の決断を彼にゆだね、自分の意見を控えるなど遠慮していませんか。彼の方が疲れているのでという理由でいやと思っていることも口に出さずに我慢していませんか。またどうして不満に思ってしまうのか、いらいらしてしまうのかも考えてみてください。もしかしたらそれが彼の自由さへのねたみであったり、仕事を通じて彼が持っているアイデンティティーへの嫉妬であったり、自分自身の能力が発揮されていないことへの不満であったり、先行きが見えないことへの不安であったり。トイレ掃除をしている時の自分の中で燃えている感情「何で私がこんなことを。私はメードじゃないのよ。みんなだってトイレを使うのになんで私だけがいつもこんなことをしなくちゃいけないの。」を分析してみてください。これらのいらいらを子ども達にぶつけていませんか。

私は皆さんのために回答を出すことはできません。皆さんそれぞれ家庭状況が違い、人生のページも違います。その中で自分自身の納得の行く今を見つめなくてはならないと思います。もしまだ模索中でしたら、何年かかっても構わないから納得の行く回答を求めてください。また人の納得を参考にすることはできても、それは決して100%自分のケースに当てはまると思わないでください。自分の納得は自分自身で探し、自分固有のものでなくてはならないと後々まで力は持続しません。 Good luck !

 

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