添い寝

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 このところ日本の添い寝が海外でも見直されているが、たたみにふとんを敷いて寝る日本の文化とベッドの上でねるほとんどの国の文化とではかなり状況が違うと思う。それに加えて、子どもを中心とする日本の文化と、夫婦が家族の中心ととらえる海外の多くの国ではこれまた添い寝に対する考え方が変わってくると思う。
 
 相談の中で、子どもが寝てくれない、夜中起きて困るという問い合わせがものすごくあります。これはもう20年前と変わっていません。なぜこれほどに日本人の親は子どもが寝ないこと、子どもが夜中何度も起きることに悩むのでしょうか?
 
 この問題を話題としてあげるのに実は、本が書けてしまうほどなので、今日の一言では言い尽くせませんが、ひとことでいうと、(病気でないと言う前提は言うまでもありませんが)子どもが親に振り回されているという現状です。子どもはいくらでも親を試そうとしています。それが彼らの役目なのです。それをノーというのがまた親の役目でもあるのです。しかし、そこで子どもがかわいそうだからとか、情緒不安定になるからとギブインを続けていたら、子どもは、ああ、この人はぼくの命令に従ってくれるなと悟り、さらに要望をエスカレートするのです。添い寝をいつまで続けるかはだいたい子どもの様子を見て親が判断すればいいと思います。
 
 さて、添い寝ですが、アメリカでは今や子どものベビーベッドを親のベッドルームに入れている人もいます。これは添い寝とはいわないと思いますが。Co-sleepというそうです。しかし、これを彼らが長いこと続けることは疑問です。まず彼らは夫婦としての生活を優先するでしょうから、子どもの目の前で夜の生活はちょっとためらうでしょう。そんなことをしたら、幼児虐待で通報されてしまうでしょう。さらに、ベッドの生活ですからキングサイズにしろ、やっぱりひとつのマットレスの上ですから、
 狭いですし、落ち着きません。子どもを真ん中に入れてしまったら、それこそ夫婦の距離ができて、これは結婚生活に支障をきたします。結局、添い寝といっても親のベッドルームに子どもを一時的に置くという程度で、やがて夜通して寝るようになって、子どもも自分の部屋で寝ることに納得し、おっぱいが終わった頃にはちゃんと子ども部屋に戻している家庭がほとんどです。
 
 それに対して日本人の添い寝は、親の間に子どもを入れるパターンが多く(いわゆる川の字)、しかもベッドでしたら、とても端には置けないので、真ん中となると、子どもはちょっとした親の寝返りで起きてしまいます。そもそも添い寝の目的は、目を覚ましたときに親がいることで安心ということなのですが、今や夜の生活が長い現代人にとって、子どもが浅い眠りから目を覚ましたときに親がその隣りで寝ているということはまれでしょう。となると、どうしてもギャーと泣いて起きてしまい、またなだめるのに一苦労。ましてやベビーベッドに入れてなければ、勝手にはいはいでもしてベッドから落ちてしまい危険です。さらに子どもが歩けるときまで添い寝をさせていると、起きたら自分勝手に歩き回ってしまうでしょう。これではたまったものじゃありません。ある程度の年齢に達したら子どもは子ども部屋に移すしかないのではないでしょうか?それとも50年前の暮らしに戻りますか?ということは、親も子どもと同じ時間に寝るなり、ベッドからふとんの生活に戻ることになります。添い寝だけとりあげて、それを現代のモダンな生活スタイルに当てはめてもぎくしゃくしてうまくいかないだけだと思うのです。添い寝と現代の生活スタイルをどのようにうまくかみ合わせるかがこれからの課題でしょう。

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