こどもに迫るカフェイン&砂糖の魔の手

| コメント(2) | トラックバック(0)

caffein.jpgSweeetHeart日記の中で、「食事と性格」について書きましたが、元センセイがつけてくださったコメント「ハロウィーンの後には、(砂糖の食べすぎで子ども達がハイになるので)休校だった。」というくだりを読んで、アメリカの子どもたちが摂取する砂糖、カフェインなどの量は一体どの位なのだろうか?と興味を持ち色々と調べてみました。

アメリカでは、この数年、子どもの肥満は国民的問題になっており6〜11歳の子どもの33.3%、およそ3人に一人が太り過ぎであり15.3%が肥満で国家的問題になっています。(日本の子どもの肥満は10人に1人位だそうですが、確実に増えているそうです。また、日本人は太っていなくても遺伝的に糖尿病になりやすいそうなので、気をつけなければいけないと思います。)

砂糖の一日の摂取許容量には、諸説があるようで、たとえばマクロビオティックの提唱者久司氏さんなどは砂糖は健康上、諸悪の原因であり摂取ゼロを目指せというようなことをおっしゃってますが、日本では20g位までという説が多いようです。

対するアメリカでは、USDA(農務省)が砂糖添加物は一日2,000カロリーのに健康的な食事をしている人はティースプーン10杯以内(40g)と推奨していますが、実際平均的アメリカ人は健康的な食事をしていない上に、一日にティースプーン20杯分(80g)の砂糖添加物を摂取しています。

また健康的な食事をしている十代の男子の推奨砂糖摂取量はティースプーン18杯分としていますが、彼らの大部分は一日平均ティースプーン34杯分の砂糖添加物を取っています。

2〜3才の幼児の平均砂糖摂取量はティースプーン14杯で、この数字は4〜5歳になると17杯になります。アメリカの子どもの一日の食事の中で最も砂糖が添加されているのがソフトドリンク、フルーツドリンクです。

1950年からソフトドリンクの消費量は50%以上増えています。

以下は、いくつかのジュースの砂糖含有量です。

Minute Maid Cranberry Grape
1サービング・サイズ  8oz: 38 grams
1ボトル 15.2oz bottle: 72.2 grams

Sunkist Orange Soda
Per 8oz/Serving Size: 35 grams
Per 12oz can: 52 grams
Per 20oz bottle: 87.5 grams

Fanta Orange
Per 8ozI/Serving Size: 34.3 grams
Per 12oz can: 51.5 grams
Per 20oz bottle: 85.8 grams

上記の数字で一目瞭然ですが、大抵ジュースを買ったら半分でやめずに全部飲み干してしまうでしょうから、ファンタ一本飲んだだけで既に85.8g(ティースプーン21.5杯)で、はるかにアメリカで大人に推奨されている砂糖摂取量を越えてしまうのです。

私が初めてアメリカの大学のカフェで食事した時、学生達が巨大紙コップに2〜3杯、なみなみとソーダ類を入れているのにびっくりしたことを思い出します。

ちなみに、スタバ(Starbucks)のモカフラプチーノ(Tall/小)で砂糖が35g、カフェインが90mgでした。先日飲んでやけに甘いと感じたWhite Chocolate Mocaは砂糖45g、カフェイン75�r。(目安として、さっき食べた栗大福一個の砂糖含有量が34.4gでした。)これらの飲み物も、かなり甘いわけですが、ソーダに比べたらカワイイ甘さです。

色々検索していて、こんな面白い比較研究を発見しました。
http://sugar.lin.go.jp/japan/view/jv_0502b.htm (農畜産業振興機構)

日本に住む日本人の子どもとアメリカに住む日本人の子どもの砂糖摂取の比較です。

「(引用)日本においては副菜、主菜あるいは変わりご飯などの主食に、効果的に微量の砂糖が用いられている。しかし、アメリカにおいては調味に用いられることはほとんどなく、糖類を多く含むパンケーキやマフィンなどの主食や、デザートのクッキーやプデイング、チョコレート牛乳、缶詰の果物から、明らかな甘味として摂取されていた。」

確かに、私の夫は日本的な煮物、煮付けなどを食べると「日本食は甘すぎる」と文句を言います。その反面、夕食後に私の食欲を全くそそることのない、くどいほど甘いパンプキンパイやアップルパイをパクパク食べています。

また同サイトの「同類の市販食品における糖類含有量の測定」というのも、やっぱりという感じでした。

「(引用)日本とアメリカで購入したヨーグルト・クッキー・シリアル中の糖類含有量・・・アメリカでは日本に比べ、100g当たりならびに1serving size当たり共に、多量の糖類が添加されており、アメリカでこれらの食品選択をする場合、日常的に糖類の摂取しやすい環境であることが明らかになった。 」

表を見比べてみると、砂糖の添加量もさることながら、ヨーグルトやクッキーの場合、1serving sizeがアメリカの場合、日本の倍近くあります。

もし、こどもが以下のような症状がある場合、少なくとも10日間砂糖の摂取を完全に辞めることを推奨している医師もいます。

○なかなか眠れない、なかなか目が覚めない。
○集中できない。成績が悪い。
○アレルギー。
○頻繁な頭痛。落ち着きがない。ぼんやりしている。
○肥満。虫歯が多い。4時間以上食べずにいられない。
○一年に一回以上風邪をひいたり化膿したりする。

NYのある学校では、4年間にわたって砂糖、脂肪、食品添加物に関する改善食を与えた結果、生徒たちの成績が大きく向上したそうです。

【カフェイン】

子どものカフェイン摂取量も健康上の大きな問題です。

カフェインの作用:
○心臓の鼓動が早くなり、呼吸は速くなる。
○頻尿
○中毒性

カフェインを通常摂っている人がカフェインを摂らない時の症状:
○頭痛 ○腹痛 ○眠気 ○イライラ ○疲労感

カフェインを摂り過ぎた時の症状:
○興奮 ○不安 ○手の震え ○何かを忘れたような感じ、

カフェリンは体が慣れてしまうと、より多く欲しくなります。こどもは、体がまだカフェイン慣れしていないのでカフェインの影響が大きいです。カフェインの影響は、人によって様々です。カフェインは体に蓄積されることなく2時間で尿として排出されるが、こどもは、カフェインの影響が6時間位あると感じるかもしれません。

ちなみにカナダでは7〜9歳のこどもは63mg以上のカフェインを摂らないように推奨しています。10~12歳では85mg(大体コーヒー一杯分)を推奨しているという記述がありました。

【エナジードリンク】

最近、コンビニやスーパーでパワー・ドリンクとかエナジー・ドリンク、パワー・バーという名前の飲み物やスナックが多種類売られています。去年、息子の学校でのランチタイムが10時半なのにクラブ活動は5時〜6時頃までで力が出ないと言うので、ポパイのほうれん草の缶のように、即、力になるエナジードリンクやバーを買って持たせていたのですが、エナジードリンクが実は、ものすごいカフェインの含有量だと雑誌か何かで読んでビックリしました。

エナジードリンクの平均カフェインはボトル当たり80�rということですが、300mgも含んでいる飲み物のあるそうです。そして、これらのエナジードリンクのマーケティングターゲットは、ほとんどが若者向けです。

表の一番上にあるRed Bull(エナジードリンク)はフランスで18歳の子がバスケットボールの試合の後、4缶を飲みほした直後に死亡したことを受けて発売禁止になっています。
パワー・バーに関しても、ほぼ携帯ほどの大きさですが、砂糖が40g位入っています。つまり健康的な食事をしている大人の一日の推奨量です。

アメリカで水代わりに飲まれているGatoradeは、一本飲むと35gの砂糖摂取です。運動の休憩時間などにパワーバーを食べてGatoradeを飲んだ場合、なんとそれだけで75gもの砂糖を一気食べしたことになるのです。恐ろしいほどです。75gの砂糖を一度お皿に乗せて子どもに見せてあげてください。ビックリすると思います。


最後になりましたが、塩に関して一言。アメリカのファーストフードやファミレス系のレストランの食事は、かなり塩辛いと私は感じます。食べた後、必ず喉が渇いてしかたなくなります。多分、塩分がものすごいんだと思います。ちなみにマクドナルドの子ども向けチーズバーガー・ファミリーセット(フレンチフライ小、1%ローファットチョコレートミルク)の塩分は1,050�rで、アメリカで4−8歳に推奨されている塩分1,200gをほとんど一食分で満たしてしまっています。

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://www.sweetnet.com/mt/mt-tb.cgi/265

コメント(2)

SweetHeartさん

砂糖の過剰摂取に関しては注意しなければと思っていましたが、書いていらっしゃるような飲料水の砂糖の含有量を見ると怖くなりますね。
もう10数年前の話ですが、ABCのGood Morning Americaがある年の1月に「毎日○○をすると1年間で…」という特集を毎日組んでいました。そしてある朝、「毎日pop(炭酸飲料)をひと缶ずつ飲むと、1年間で27ポンドの砂糖を摂取することになる」と言うのを聞いて、私は炭酸飲料を飲むのをやめました。

それにしても砂糖もカフェインもaddictive(依存性が高いもの)ですね。私も数年間、訳あって砂糖抜きの食生活をしたことがありますが、あの頃は頭がスッキリしたものでした。

では、Wishing you a Merry, sugar- and caffeine-free, Christmas!

砂糖の取りすぎ、怖いですね、
ところで、ダイエットコーラーとかありますようね、
そういうのは、大丈夫なんでしょうか?もし、ご存知なら教えてください。うちは、ダイエットばかり飲んでいます。

最近のブログ記事

最近のコメント