妊婦さんと腰痛
妊娠中の腰痛の原因は?
妊娠中、産道を広げるために、妊娠反応が+に出る頃、つまり妊娠4週頃から胎盤の元となる組織=絨毛から、大量のリラキシンと名づけられたホルモンが分泌されるようです。
このホルモンは、まだ測定することはできませんが、その作用で骨盤を支えているじん帯がゆるみ、骨盤がグラグラになってきたところに、自らの体と、どんどん大きくなってくる赤ちゃんを支える負担がかかるため、全く腰痛知らずだった人ですら、いきなりお尻が重だるくなったり痛んだりすることがあります。
ホルモンの分泌量に個人差があるのか、その効き方に個人差があるのか、その両方なのか、多分両方と思います。双子のように大きな胎盤からたくさんのリラキシンが分泌され、かつ、40歳近い年齢で靭帯が脆弱になっている女性は、重症になっていることが多いです。
妊娠中のガードル着用で本当に体型の崩れが防げる?
子宮 → 締めなくても収縮する。
腹筋 → 締めた方が早く回復しやすい。腰椎の負担を減らし、良い姿勢を保つには、おへそから下だけを締めればよい。
皮膚 → 締めなくても、腹筋の回復にしたがって回復する。 (ぶよぶよした皮膚が締めることで戻るか戻らないか、ちょっと考えてみればわかりますね。)
骨盤底筋群(骨盤の底を支えているテント状の筋肉) → お腹を締めると腹圧が下に逃げるため、回復が遅れる。 (下図3参照)
骨盤 → 締めた方が回復が早いが、産褥ニッパーでは腰骨の一番はっているところを締め付けるので、骨盤を洗面器型から寸胴型に変形させ、腰痛を悪化させる。
寸胴型になった骨盤では、底を支える筋肉も引き伸ばされ弱くなります。さらに、お腹をニッパーなどで締めつけると、骨盤の上から見た面積が狭くなります。するとテコの原理で底面積が広い形に変形します(=洗面器型であるべき骨盤がずん胴型に変形)。また、本来骨盤の中に収まっているべき直腸・ 子宮・膀胱も一緒押し下げられ、痔や脱肛・排尿障害(尿が出にくい、もれる)・ 子宮脱の原因となります。産後すぐにこれらに悩まされる人もあれば、更年期を 過ぎてから悩む人もありますので、ご注意を!!
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産後のウエストニッパーは有害無益です。骨盤がまだ緩んでいる時にお腹を締めたら大変(上図2&3&4&5参照)。産後に急いで回復させるべきは骨盤です。お腹を締めつけなくても、トコちゃんベルトで元気に動ける体になれば、しっかりウエストは細くなりますのでご心配なく。
では、どうしたらいいのでしょう?
もちろん、何も着けなくてもかまいません。 でも・・・
(1)冷えるのが心配だったり、何か着けないと不安な人は、 お腹の皮膚に跡が付かない程度のソフトな下着か腹帯を着けましょう。
(2)腰が痛い人は、
*晒しを三つ折にして、恥骨と尾てい骨を押さえるようにしてしっかり巻き、残りは下腹を持ち上げるように巻きましょう。
**自分で巻けない人は、買って着けましょう。腰痛を和らげ、しかも、妊娠中毒症を引き起こさないものは、「トコちゃんベルト」と、腰部保護プロテクター(犬印)の二つしかありません。プロテクターは、薄いアウターにもひびかず、外出時には重宝しますが、腰痛予防の最も大切な時期である産後の入院中には、とても着用できないのが最大の欠点です。
腰痛があるとお腹が張りやすくなり、お腹も痛むことがあります。痛みは痛みを 呼びますから、「お腹が大きいんだから、腰お脚の付け根がが痛いのは当たり前」 と思って我慢しないで!
理想的な腹帯
妊娠中そして産後の体の回復のための理想的な腹帯とは、「骨盤の下半分 をしっかり締め、腰骨の張っているところは強く締めず、おへそから下のお腹は 軽く支え、おへそより上は決して締めない」ものです。妊娠中も産後すぐからも 使える理想的な腹帯です。
腰に自信のある人は、木綿のゆるい総ゴム編みの腹帯で、軽く腰とお腹を保護 すればOKです。さらしがお気に入りの人は、三つ折にして産前と同じように、 腰をしっかり、下腹は軽く支える程度に巻きましょう。
現在、全国の産院でトコちゃんベルトは使用されていますが、かかりつけの産院や助産院にない場合は、「これが産褥ニッパーです」と言って「トコちゃんベルト」 を持って行ってもかまいません。胎盤が出て、傷を縫って、着替えて、きれいな パッドを当てた時に、同時に「トコちゃんベルト」で骨盤を保護するのかがベス トです。骨盤がゆるみっぱなしのままベッドで寝て、歩いてトイレに行くと、骨盤が歪んでしまったり、いっそうひどく開ききる人があります。
「トコちゃんベルト」は骨盤と腹筋をすみやかに回復させますので、産後、元気に動 ける体に早くなります。すると、姿勢も良くなり、贅肉も減り、スタイルも良く なります。お腹のゼイ肉をいくら押さえても、健康にも美しくもなれません。締めるべきは骨盤です。
腹筋の運動などは産後2ヶ月ほどたってから始めれば、しっかりウエストは細 くなりますのでご心配なく。ニッパーやガードルも産後2ヶ月までは着けない方 が健康のためですが、産後2ヶ月たって薄いワンピースなどで外出する時など、 スタイルが気になる場合は、ガードルを着けるのが良いと思います。
【全国各地の大学病院・日赤病院・産婦人科病院・助産婦さんが骨盤ケアに使用しています。】
獨協医科大学病院産科/岐阜大学医学部付属病院産科/岡山大学医学部付属病院産科/日赤医療センター/京都第一赤十字病院/京都第二赤十字病院/和歌山日赤医療センター/福島赤十字病院/大阪赤十字病院/沖縄赤十字病院/ 札幌マタニティ・ウィメンズホスピタル/別海町母子保健センター/成増産院/さいたま助産院/千葉・巻石堂病院/神奈川・北村医院/長野・丸山産婦人科医院/穂 助産院/福井厚生病院/岡山大学医学部付属病院産科/三菱水島病院産婦人科/その他多数
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子宮頸菅の短縮で切迫早産の危険性の指導を受けられた皆さん、http://park21.wakwak.com/~boshi/info.htmを印刷してトコちゃんベルトの使用を担当医師とご相談ください。
監修:渡部 信子先生
健美サロン渡部院長/日本カイロプラクティック推進協同組合組合員
京大医学部附属看護学校・助産婦学校卒業後、京大病院で26年間勤務、産科分娩部・未熟児センター婦長を経て健美サロン渡部院長に。現在、サロンは京都、高輪、名古屋、福岡天神の4ヶ所。「MINE」「日経ヘルス」などの雑誌やメディアでも、長年の臨床に基づく豊富な経験を生かし子供や産前・産後の女性の体についてアドバイスしてきました。