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by スイミング・コーチ歴7年のマンボウ
こと久保淑子(SweetHeart会報担当)

あきれるほど個性的に“我が道を行く”SweetHeartのパートナー久保さんの「ホームスクール in Japan」のホームページも是非見てね。(千葉県で9歳と12歳のお嬢さんをホームスクールしてます。)

スイミング・スクールで、ちびっ子たちと楽しく泳いできて、今年で7年目を迎えたインストラクターママの マンボウがお送りするウキウキ・スイミング・クラブだよ

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子どもが習い事に行きたくないと泣き出したら

 他の色んなお稽古事もスイミングも同じだと思うけど、子どもの泣く理由はいろいろあるよ。スイミングの場合、水が本当に怖かったり、お昼寝の時間と重なっていたり、コーチと相性が合わなかったり、体調が悪かったり、おかあさんと離れるのが不安だったり。

 いろいろあるけど、大切なのは、親が子どもの涙にふりまわされてオロオロしないこと。親が子どもの前でうろたえると、子どもはもっと不安になるんだ。子どもが泣いてても笑顔をなくさないでね。コーチもほっとするのだ。

 それから、どうしてスイミングに子どもを行かせたのか、あらためて考えてみるのもいいかもね。今は、ほとんどの子どもが1度はスイミングクラブに通ってるけど、こんな現象は日本だけだよ。なんで、みんな通わせるのかな? 不思議だよね。 あとね、親って、子どもには、いろいろ期待しちゃうんだよね。子どもに泳げるようになってほしいとか、楽しんで欲しいとか。 だから、子どもがやめたいって訴えたとき、「おかあさんは、楽しみにしてたのよ! なんで?」って動揺したり、怒ったり、それとか、他の子と比べたりしちゃう。

 長い子どもの人生を考えて、今、いやがっている子どもをみて、この困難を乗り越えさせたほうがいいのか、それとも、スイミングをやめて、その時間、子どもと一緒に楽しく過ごそうと思うのか、別の習い事を選んでみるのか、それとも、スクールじゃなくて、親子で泳ぎに行くのか・・・。

 親が決めていいんだよ。子どもの気持ちも、もちろんあるけれど、「親が今まで一生懸命に生きてきたその人生をかけて決める」(ちょっと大げさかな?)ということも、親として育っていくうえでは、とても大切な体験だと思うんだ。こういうのを家庭の中の教育哲学っていうんだけど。

 うちの子達は10歳と12歳。子どもの事で悩む事は、どんどん増えてくるよ。でも大切なのは、自分の子育て観を育てていくこと。失敗したらやりなおせるしね。大丈夫だよ。

 

ほめる、ほめない教え方の哲学

ホームスクールをしている久保ファミリーにとって、一つ屋根の下で同居しているおじいちゃんとおばあちゃんは、孫たちにとっては優しい先生でもある。いつもは、賑やかな食卓だが、以下は、子どもたちが出かけていた時の久々に穏やかな昼食時の会話。(じいちゃんは、企業の社会人研修をする仕事だけあって、教育に対しては、するどい目を持っている。)

じいちゃん
「最近、アメリカでは、子どもをほめて育てることが大切になってきているら しいよ。」

よしこ
「でも、アメリカって元々ほめて育てる主義じゃなかったの?」

じいちゃん
「でも、もっとほめるようになったんじゃないかな。ほめて育てるのはいいこ とだよ。」

よしこ
「確かにスイミングでも、たくさんほめると、どんどんうまくなるような気がする 。これがダメとか、ああしろ、こうしろと言うより、こうした方がカッコいいよとか、さ っき比べてここがすごくよくなったとか、一人一人を認めてやると、泳ぎ方が、全然違っ てくる。自信とか、泳いでいるのが気持ちいいとか、充実感といったエネルギーで身体全体が包まれるので、身体が水と一体化して、水の抵抗が少なくなり、気持ちよく泳げる。 そんな時は、すごくいい顔をしてる。両隣のコースのコーチは、『なんでできないの!』 『もっとしっかりキックしなさい!』って怒鳴ってばかりだから、なおさら、ほめられてるのが嬉しいのかもしれないしね。」

じいちゃん
「怒鳴って教えるのは、日本の昔の教育法だね。」

よしこ
「そう言えば、年配のコーチはみんな、怒鳴ってる。体育系の若いコーチは、みん な、怒鳴ってる。でも男の子はみんなとても優 しいナ。でも、私だって、サークルに行って、怒られてばかりいたら、いやになっちゃう よね。」

ばあちゃん
「でも、人によるのよね。ほめられたいからやるようになる子もいるし、怒ら れて、それが悔しくて上手になる子もいるし。」

よしこ
「そう言えば、上手だって言われたくて、一生懸命にやる子も確かにいる。頑張っ てるんだよと意識しているのが伝わってくるぐらい。でも他人のためにがんばっているので、途中で息切れしてしまい、結局、なかなか上手になれない。そんな時は、ほめること で、却って子供に悪いことをしてしまったなって、申し訳なく思った。」

ばあちゃん
「私の舞いの先生は、教えている人達をほめないことにしているんですって 。ほめると、そこばかり得意になって強調するようになるので、全体がアンバランスになるんですって。だから、ほめないで、良くないところを注意するようにしているって言っ ていたわ。」

なるほど、教え方にも哲学とか、ノウハウがあるんだ。

スイミング・クラブでもクラス崩壊する理由

日本のスイミング・クラブで は子供たちを並べたり、順番待ちさせたりと、型にはめ込む作業を重視している。そんな中で『本当は、大人の目を離れて思い切り遊ぶこと、スイミング自体を楽しむことの方が、この年齢では一番重要じゃないかな。』と、今日も真剣に悩みながら子どもたちに指導を続ける久保コーチ、スイミング・コーチになって早7年。

今、学校では学級崩壊が問題になっているけれど、スイミング・クラブでも、クラス崩壊 が起きている。ひとクラス12人を越えると、大抵コーチの目が行き届かなくなり始める 。大人の話をまだ上手に理解できない子供が、その中に二人いると、全体の雰囲気がバラ バラになってくる。そして、「あの子たち、コーチの言うこと、ちゃんと聞いていない。 自分だっていいはず。」というお調子者がいると、バラバラ度が急にひどくなり、二人以上いると、一気にクラスが崩壊する。

ある幼稚園クラスがそうだった。全員プールサイドに上がり並ぶ順番を決めていたとき、 こちらの話をうまく理解できない子と、お調子者の二人に気を取られていた。ふと気がつ くと、子供たち全員が、それぞれ別の方向を向き、表情がなく、方針状態に近かった。と っさにこれはマズイと思い、「みんな、コーチの方を見なさい!」と怒鳴り続けた。しば らくたって最後にやっと全員がこちらに集中。子供たちの顔に生気が戻った。話は飛ぶけ ど、猿の群れで、ボス猿が緊急時に「ギャー!」と一声叫ぶと、全員が一斉にボス猿の方 を振り向くけど、それと似てる。(私はボス猿?)

その後の練習は、子供たちをしっかり並ばせ、順番待ちさせて泳がせた。これも猿に例えれば、猿の群れが山火事などの非常事態に追い込まれ、川を渡って対岸へ泳ぎきらなければならなく なったときの状況。列を見出したり、ふざけている猿が一匹でもいれば、仲間を巻き込ん で溺れてしまう。ボス猿は、そんなことがないよう目を光らせ、秩序を乱すものがいれば、威嚇する。だから、ふざけている子がいると、「プールから上がって、そこに立ってな さい。なんでコーチが怒っているのか考えてごらん。」と皆から離して考えさせた。

練習が終わるころになると、やっとみんなの心がひとつにまとまり、楽しく遊んで、さようならして帰って行った。子供に順番を守らせる、並ばせる・・・。今回は、必要だった と思うけど、いつも必要とは思えずまた悩む。

小学校四年生くらいのクラスになると、自分の感情をコントロールできない男の子が、他の子とトラブルを起こすケースが増えてくる。たいてい体格がよく、相手が小さければ馬鹿にしたり水に沈めたりし、相手が自分と同じぐらいだと、額に青筋をたててビート板で激しくたたきあったり、取っ組みあいの殴りあいを始める。止める方も、殴られるかもしれず、必死だ。

こうなると、問題が解決されるまで、練習はストップ。週にたった1時間しかない練習なので、10分、15分は貴重な時間だけど、中途半端にしておくと、次のときまで恨みが持ち越されてしまうので、本人たちが納得したと思えるまで話し合いをする。

問題が起きるのは、子供の個性なのか、環境なのかよくわからない。子供に話を聞くと、学校でもトラブルメーカーで先生に怒られてばかりいるという。本来は、クラブと家庭 、学校が専門家を交えてチームで取り組まなければいけないぐらい大変なことだと思う。

問題はいっぱい。でも子供ってやっぱりかわいい。まだわが子が小さかった頃、年配の女性コーチが、「子供がいとおしくて、いとおしくいてたまらない。」と行っていたのを聞 いて、なんと年よりじみた言葉と思ったものだけど、最近になって、その言葉の意味が わかってきて、自分も年寄り?と思ったら複雑な気分。

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