pwd U7W1k4Gy2Bfis rc 574 date 2009/11/20(金)10:28 uname SweetHeart email host ool-18bb8243.dyn.optonline.net subject re(1):流れる星は生きている size 904 how -1 link 1 resp 979.msg tree 979 psemail res 私は藤原ていさんの本はまだ読んだことがありませんが、私のブログでも 書いている「大陸の花嫁」岩波現代文庫版をお奨めします。 現在もご存命88歳の井筒さんが引き揚げの体験を書かれたものです。「赤い月」 は上層階級の妻として大陸にいた方の波乱万丈の人生として、それはそれで とても面白い実話を元にした小説として読みましたが、大陸の花嫁の方は、貧しい農村地帯から 満州へと渡った、当時の多くの日本女性の一人として、自らその体験を 書いたものです。 井筒さんは俳句も多く書かれています。 酷寒や 男装しても 子を負ふて つのる吹雪 子の息ときどき 確かむる 地の底より 湧きし寒の気 子の息絶つ 穴掘って わが子埋めし 枯野かな 凍土(いてつち)に 板一片の 子の墓よ ★ 昭和二十年八月十七日。ようやく丹精こめて栽培した農作物の収穫期を迎えようとする頃、祖国の敗戦を知らされたのです。   連日連夜、ソ連兵や中国人兵達が集落を襲ってきました。匪賊(ひぞく)も襲来しました。掠奪、暴行、虐殺。まさにこの世の地獄図絵そのものでした。