pwd IA9hIQLwTBcaE rc 3071 date 2012/9/2(日)19:13 uname ブルン email host kd121108056178.ppp-bb.dion.ne.jp subject ジェームス君事件の教訓(当時、英国に居ました) size 1827 how -1 link 1 resp 3744.res tree 3723 psemail res キリキリさん 良い例を挙げて下さってありがとうございます。 私は、この事件が起きた時にイギリスに住んでいましたので、当時、国民の反応がどのようで あったかは肌で感じることができました。 この事件は私も大きな衝撃を受けました。たった10歳の子供がこのような残酷な事件を起こした という事実だけでなく、それに対するイギリス国民の凄まじく感情的な言動に驚いたのです。 日本人に比べ冷静で理性的な国民性を持つと思っていた人々に、こんな感情的な面もあるのだと 強く実感した出来事でした。 さて、この事件、キリキリさんが貼って下さったリンクでその後の経緯を読んでもわかる かと思いますが、激しく動揺した国民の署名に押された形で当時の法務大臣が出した判決 は高等法院で却下されています。その後、欧州人権裁判所により条約に抵触することが指摘 されました。「なぜ成人と同じように裁かれなければならないか理解するほどこの2人は 成長していないため、公正な裁判が行われていない。」というは至極もっともな理由です。 簡単に言うと、イギリスが、欧州他国に「それってやり過ぎだよ!」とたしなめられた 一件だと私は理解しています。 また、私はこの事件について何人かの英国人の友人とも話ましたが、 「あれは、気持ちはわかるけど、やっぱりやり過ぎだ。」 と、最初から冷静な人もいれば、当時は感情的だったが、後になってみて、 当時の異常さに気付くという人もいました。 もちろん、私の周囲の人の意見だけで一般化するつもりはありませんが。 最近のイギリスだと、さらに景気も悪いし治安維持にますます神経をとがらせている 傾向があると思うので、 「悪い人間は生まれながらに悪い人間である。ゆえに、社会から排除すべき」 という極端な考え方をしてしまう人も増えているかもしれません。 つまり、これは人々に精神的な余裕がなくなってきている証拠なのだと思います。 私も、もし犯罪率の高い地域で暮らしていたら、きっとそういう気持ちになると思います ので、それが悪いことだとは言いません。 ただ、精神的な余裕がない社会は、「いじめ」のような現象が起きやすい社会であるという ことだけは確かだと思います。