子どものインフルエンザ・水痘、風邪の症状の際の解熱剤に警告

 

欧米では症例の無くなったインフルエンザ脳症で
多くの小さい命が奪われているのはなぜか??!

アスピリンは絶対にあげない!

 

インフルエンザが猛威をふるっており、日本では7歳の子どもがインフルエンザ脳症を併発して死亡したとの記事が出ていました。

読売の記事
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20090425-436828/news/20090922-OYT1T00140.htm

「 滋賀県は22日、新型インフルエンザに感染した同県守山市の小学1年の男児(7)が死亡したと発表した。死因はインフルエンザ脳症。疑い例を含めた新型インフルエンザ感染患者の死者は18人目で、男児は最年少となる。 男児は以前から、数か月に1度、原因不明の発熱を起こす周期性発熱症候群の疑いがあると診断されていた。

 県によると、男児は19日朝、38度台の発熱とせきの症状を訴え、夕方、県内の病院で解熱剤「アセトアミノフェン」などを処方された。20日になっても40度台の高熱が続き、自宅近くの診療所で、新型インフルエンザ陽性と判明した。

 別の病院に入院し、タミフルの投与を受け、集中治療室(ICU)で人工呼吸器を付けて治療が行われたが、意識障害などの症状が出るなど容体が悪化。その後、大津市の滋賀医科大付属病院に転院し治療を受けたが、21日夜、死亡した。」

解熱剤「アセトアミノフェン」などの薬を処方し、・・・とありますので、間違いはなかったとは思いますが、ふと2003年に調べて書いたインフルエンザとインフルエンザ脳症、ライ症候群そしてアスピリン系、サリチル酸系の薬との関係の記事を思い出したので、注意を喚起するという意味で再アップします。

まず私の疑問は以下の一点から始まりました。

http://www.cdc.gov/mmwr/preview/mmwrhtml/mm5249a5.htm

Since the mid-1990s, several hundred cases of acute encephalopathy have been reported in Japanese children with influenza virus infection (日本の小児ではインフルエンザ脳症の何百というケースが報告されている)(1,2). These cases have been characterized by fever and rapid onset of encephalopathy, resulting in a high frequency of neurologic sequelae and mortality. The majority of the children have had laboratory-confirmed evidence of influenza.

Reports of influenza-associated encephalopathy have been uncommon in the United States (インフルエンザ脳症の報告はアメリカでは一般的でない)

アメリカ、イギリス、オーストラリアでは、インフルエンザから脳症になるケースがほとんどないのに、日本では、頻発しているのはなぜか?これを念頭に入れて、以下読んでいただければ幸いです。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

まず、ここで大切なキーワードが二つあります。一つは「インフルエンザ脳症」、そしてもう一つは「ライ症候群」です。二つともインフルエンザと関係があり死にいたる可能性のある小児の重い症状で、かなり症状も似ているようです。

インフルエンザ脳症とは

「インフルエンザ脳症」の手引き(厚生労働省インフルエンザ脳炎・脳症研究班編集)から一部引用

通常のインフルエンザでは、年間100〜300人の小児がインフルエンザ脳症にかかると推定されています。

主に6歳以下の小さな子どもが発症し、インフルエンザの発熱から数時間〜1日と神経症状が出るまでの期間が短い

死亡率は約30%であり、後遺症も25%の子どもに見られる重い疾患である。

医師は、インフルエンザに対し、適切な解熱剤を処方します。強い解熱剤(例:ボルタレン、ポンタールおよびこれと同様の成分の入っているもの)は、インフルエンザ脳症の予後を悪化させることがわかっています。お手元にある解熱剤でインフルエンザに使用して良いという医師の指示がないものは、使わないでください。

http://www.city.uki.kumamoto.jp/html/infuluenza/inflenzanosyou.pdf

http://www.chiisanainochi.org/contents/influenza/index.html

この記事には、ライ症候群に関しては全く触れられていません。

http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/rireki/090917-02.html
ところが、こちら厚生労働省のサイトでは、2009年9月15日までの新型インフルエンザ入院患者の内、インフルエンザ脳症/ライ症候群による入院患者として、892人(内0歳〜9歳までは474人)中20人であったことを統計で示しています。

ちなみに、アメリカのサイトではCDCではアメリカ小児学会でもWhoのサイトでも、H1N1新型インフルエンザの注意として、インフルエンザ脳症よりも、むしろライ症候群に関して、必ずどこかで言及されています。
「ライ症候群(
Reye's syndrome)を避けるために18歳までの子どもにはアスピリン系、サリチル酸系を含まない解熱剤を与えるように」と必ず一言書いてあります。これはアメリカでは1980年代から言われていることなのに、日本の新型インフルエンザに関する記事では、残念ながらいまだに、これらの注意書きを見ることがとても少ないです。

http://influenza.elan.ne.jp/faq/faq06.php#004
この中外製薬のサイトでは、長崎大学名誉教授監修で「日本で注目されている幼児のインフルエンザ脳症はライ症候群でないことが確認されています」と書かれていますが、アメリカ大手製薬会社MERKのサイトには、
http://www.merck.com/mmpe/sec19/ch286/ch286f.html
Reye's syndrome is a rare form of acute encephalopathy (ライ症候群は急性脳症のまれな形)and fatty infiltration of the liver that tends to follow some acute viral infections, particularly when salicylates are used. Diagnosis is clinical. Treatment is supportive.

The cause of Reye's syndrome is unknown, but many cases seem to follow infection with influenza A or B or varicella. Using salicylates during such illness increases the risk by as much as 35-fold.(ライ症候群の原因はわかっていませんが、多くのケースがインフルエンザAまたはB、または水痘に感染後に見られがちである。このような病気の際にサリチル酸を使用することで
ライ症候群の危険性は35倍になる。)

と明記されていて、日米での情報が錯綜しています。

前置きが長くなりました、いずれにしてもインフルエンザ脳症とライ症候群は似た様な病体と前提して、十分に注意するべきだと思います。

以下全て2009年に出された新型インフルエンザに関する注意

WHO
"A non-aspirin pain reliever should be used by children and young adults because of the risk of Reye's syndrome"

アメリカ小児学会
http://www.aap.org/sections/schoolhealth/
•Aspirin or aspirin-containing products should not be administered to any confirmed or suspected ill case of novel H1N1 influenza virus infection aged 18 years old and younger due to the risk of Reye syndrome. Refer to pediatric medical management for guidance regarding use of any medications, especially those containing aspirin. View guidelines and resources for clinicians.

CDC(アメリカ疾病予防管理センター)
On Friday, August 7, 2009, the Secretaries of Health and Human Services, Homeland Security and Education and CDC Director, Tom Frieden, announced the release of the updated guidance on H1N1 for schools (K-12) for the 2009 - 2010 school year.

For patients with respiratory illness and neurologic signs, diagnostic testing for possible etiologic pathogens associated with neurologic disease, including influenza viruses, is recommended (8). Health-care providers also should consider a diagnosis of Reye syndrome in patients with viral illness and altered mental status. Although one of the patients described in this report, patient D, received a salicylate-containing product and aspirin, no evidence of Reye syndrome was observed.
Salicylates and salicylate-containing products should not be administered to children with influenza or other viral infections because of the increased risk for developing Reye syndrome

若年層への解熱剤避けよ 新型インフルでWHO (2) 2009年5月25日 提供:共同通信社

 【ジュネーブ23日共同】世界保健機関(WHO)は22日、新型インフルエンザ患者に対する治療指針を公表、解熱剤や鎮痛剤として使われるアスピリンなどサリチル酸系製剤の使用を18歳未満の若年層では避けることなどを盛り込んだ。若年の新型インフルエンザ患者にアスピリンなどを処方すると、急性脳症などを伴うライ症候群と呼ばれる症状を引き起こす危険があるためとしている。

 同指針によると、これまで分かっている範囲では、大半の感染者が入院や抗ウイルス剤の投与を必要とせず、サリチル酸系でない解熱剤などは補助的に投与することは可能。

 タミフルなどの抗ウイルス薬は妊婦、肺炎などの呼吸器疾患のある患者などには効果があり、初期の段階での投与が望ましいという。

ーーーーーーーーーーーーーーーーー 以下、2003年に書いた記事  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 

2003年2月23日:今日本ではインフルエンザが猛威をふるっており、既に2人の子どもがインフルエンザ脳症にかかり亡くなったとの報道がありました。さらに、4〜5年前に脳症にかかり、今も意識不明のままの6歳の女の子が映し出されました。

4〜5年前と言えば、日本では、まだインフルエンザにかかった子どもに対して、かなり強い解熱剤(特にアスピリン系のもの)を使用していた頃であり、実は、それが脳症ではなくライ症候群を引き起こし、子どもの死やたとえば助かっても脳障害を起こす原因になっているのではないかと密かに言われ、ようやく厚生省がその思い腰を上げ2000年11月に子どものインフルエンザ症状の際の一部解熱剤の使用を禁止した以前のことです。ところが報道では、その部分がまったく抜け落ちており、不安に思いました。

そもそも、アメリカ、イギリス、オーストラリアでは、インフルエンザから脳症になるケースがほとんどないそうです。ところが日本では、今日のテレビでも報道されたように、頻発しているのはなぜか?

http://www.cdc.gov/mmwr/preview/mmwrhtml/mm5249a5.htm

Since the mid-1990s, several hundred cases of acute encephalopathy have been reported in Japanese children with influenza virus infection (日本の小児ではインフルエンザ脳症の何百というケースが報告されている)(1,2). These cases have been characterized by fever and rapid onset of encephalopathy, resulting in a high frequency of neurologic sequelae and mortality. The majority of the children have had laboratory-confirmed evidence of influenza.

Reports of influenza-associated encephalopathy have been uncommon in the United States (インフルエンザ脳症の報告はアメリカでは一般的でない)

そんなことを考えながら、もう一度、下記の文をお読みいただければ嬉しいです。

2002年3月8日朝日新聞より引用

 この冬、インフルエンザ脳炎・脳症で死亡したとみられる子どもが、自宅に残っていた医療用の解熱剤を使っていたという報告が2件あり、厚生労働省は8日、患者らに残った解熱剤を服用しないように指導することなどを求める通知を日本医師会や日本薬剤師会に出した、と発表した。

 サリチル酸系医薬品や、ジクロフェナクナトリウム、メフェナム酸は、インフルエンザ脳炎・脳症を悪化させるおそれなどが指摘されている。報告によると、死亡したのは9歳と6歳の女児で、家に残っていたジクロフェナクナトリウムを含む解熱剤を使っていた。死亡との因果関係はわかっていないという。(22:06)

 

欧米では症例の無くなったインフルエンザ脳症で
多くの小さい命が奪われているのはなぜか??!

アスピリンは絶対にあげない!

 

実家の両親が文芸春秋(2001年 1月号)に掲載された近藤誠氏(慶応義塾大学医学部講師)のある告発レポートを送ってくれました。

解熱剤に関する警告のほんの一部、重要な部分の抜粋です。全文が手に入る方には是非読んでいただきたいレポートです。以下の文をまとめながら、「インフルエンザ脳症」について日本サイト、アメリカサイトを検索してみました。そして、鳥肌が立ちました。

日本サイトでは、実際に、インフルエンザ脳症でお子さんが障害児になった方、亡くされた方のHPが次々と出てきたからです。そしてそのお子さんたちの多くは、アメリカでは1982年既に警告が出されていた解熱剤を服用していたのです。

例:

「インフルエンザ脳症による後遺症を持つ娘と家族のページ」 
http://ha7.seikyou.ne.jp/home/KandN/ 

「小さな命」 インフルエンザ脳症親の会 −私達の子供がかかった病気は、インフルエンザや風邪、麻疹、突発性発疹などで、その経過中に突然症状が悪化し、けいれん・意識障害を起こした後に短期間(短時間)で死亡したり、一命は取りとめたものの重い後遺症を残しました。 
http://www.chiisanainochi.org/

インフルエンザ、風邪、麻疹、水疱どれも子どもにはつきものの病気です。その対処には細心の注意を払っても払いすぎということはないと思います。是非、ひとつの知識として以下の文を参考にしてください。

【要約】

《立派な薬害事件》

2000年11月15日に厚生省は、インフルエンザ脳症の患者に対する一部解熱剤(ボルタレン)の使用を禁止すると発表しました。理由は、インフルエンザ脳症と判断され解熱剤(ボルタレン・・・成分名はジクロフェナクポンタール・・・成分はメフェナム酸 両薬とも強力な解熱剤で使われているのは日本のみ)を飲んだ後、症状が急変、死亡したり、障害児になってしまったりした子どもが続出したからです。

インフルエンザ脳炎、脳症は日本だけで多発しており年間200人〜300人が発症し100人以上が死亡しています。

近藤氏は、これは単なるインフルエンザ脳炎ではなく、高熱の際に処方された解熱剤が原因でライ症候群を発症したことによる症状の急変を疑っています。<ライ症候群(Reye's Syndrome )は、ハンセン氏病(らい病)とは無関係の病気で 意識障害をともなう脳症です。>

 

SweetHeart

この文をまとめるに当たり、多くのライ症候群、アスピリン、非ステロイド系消炎剤に関する多くのアメリカサイトをあたってみました。ほとんどのサイトで、「水疱、インフルエンザ、風邪などで15歳以下の子どもに解熱剤としてアスピリンやジクロフェナク、メフェナム酸はライ症候群発症との因果関係が強く疑われているので“never”使うな、と記述してあり、その他非ステロイド系消炎剤の使用も避けるように明記してありました。) 

ところが、厚生省研究班の発表をはじめとする日本サイト(薬剤会社のものも含む)では、ライ症候群には一言も触れられず、あくまでもインフルエンザ脳症、脳炎の発症が疑われるからという記述にとどまっています。  

では、ライ症候群とは、どんな病気でしょうか?
<以下the National Reye's Syndrome Foundation (アメリカのライ症候群市民グループ)の資料より抜粋>

ライ症候群は、1月2月3月のインフルエンザの季節にしばしば見られる傾向にある。インフルエンザ、水疱瘡の流行とともライ症候群のケースも増加する。

ライ症候群がウィルス性の病気から回復し始めた時に発症するのが典型である。肝臓や他の内臓に異常な脂肪が増加し、脳の圧力も異常に高まる。的確な診断と治療を受けなかった場合には、一般的に2〜3日以内に死に至る。いかに早く診断を受けるかが命を左右する。

ライ症候群の進行

  第1段階  嘔吐を繰り返す、ぐったりする。うとうとする。

  第2段階  性格の変化(いらいらする、攻撃的な行動をとる) 
          混乱、錯乱、意識障害、ひきつけ、昏睡、

 

アメリカではインフルエンザや水痘の発症後、ライ症候群の発生率が非常に高いことにいち早く注目し、インフルエンザにかかった子どもに与えられていたアスピリンとの関連性をまず疑い1982年に既に水痘やインフルエンザでのアスピリンの使用中止勧告を即座に出しており、さらにアスピリンと作用機序がほぼ同じであり、アスピリンより強力なジクロフェナクやメフェナム酸は、解熱目的での子どもへの使用が禁止されました。(日本では、反対にアスピリン使用をやめた代わりに、このより危険なジクロフェナクやメフェナムに切りかえられた。)

その後、アメリカではライ症候群の発生は急激に減少し今ではほぼゼロになっています。ところが、日本では、数々の症例があったにもかかわらず、警告を発することが遅れに遅れました。アメリカで禁止されたのは1982年、そして日本で使用中止されたのが2000年11月です。この18年の間に何千人もの子どもが死亡または後遺症を残していることになります。近藤氏は厚生省や専門家たちが、薬害エイズ事件の再来、つまり責任問題と損害賠償請求を恐れたため、いたずらに対応を遅らせたと指摘していますが、詳細はここでは省きます。

近藤氏が注意を促している解熱剤はジクロフェナクナトリウム、メフェナム酸の入ったもの。(作用機序がアスピリンとほぼ同じ。これらの薬は病医院で処方される薬。)尚、筆者はアメリカで、広く使われているアセトアミノフェン(タイラノールなどに含まれる)でさえも慎重に使用すべきと結んでいる。(アセトアミノフェンは、比較的安全との定評があるが中毒症状を呈することがあり、多様されている英国では、劇症型肝不全の一番の原因になっている。)

最初の「小さな命」のサブタイトルにもあったように、近藤氏の指摘する解熱剤が原因と思われる急性脳症は、インフルエンザに限らず、はしかなど他の発熱性の感染症でもも発生しており、日本では、毎年200人から300人のこどもが死亡もしくは、後遺症を残しているというのです。こどもの発熱のさいには、是非、注意したいものです。

長いレポートですので、ここで内容を伝えきることはできませんが、自分の子の身は自分で守るためにも、参考にしていただければ幸いです。

 

《SweetHeartは資料をもとに考えた》

最後に、アメリカサイトでの水疱瘡、インフルエンザなどウィルス性の病気と解熱剤の注意文を掲載しておきます。下記記述を参照していただければ、わかるようにアスピリンはアメリカでは

@“should never be used”と記載してあります。それにもかかわらず、日本の日本小児感染症学会運営委員会の発表では

B「欧米でのライ症候群とアスピリンの関係から、我が国でのインフルエンザ関連脳症についても、解熱剤が関与しているのではないかという懸念が広がっている。一部では、インフルエンザには、解熱剤を使用するべきでないという意見もでている。」というあいまいな表現にいまだにとどまっているのです。

Dの厚生省の発表では「同剤を使わないよう医療機関などに指導」それを受けて日本小児学会は「ジクロフェナクナトリウム、メフェナム酸など非ステロイド系消炎剤の使用は「慎重にすべきだ」との見解を出した。・・というのです。

Cの読売新聞の医療ルネサンスの記事は是非読んでみてください。全ての事実を総合して考えると最後には愕然とします。

さらに日本小児感染症学会運営委員会では「欧米では、日本で報告されているような、インフルエンザ脳症の多発はみられないので、インフルエンザ感染に加えて、HLA、人種、薬剤等の要因も考えられている。」と述べている。

責任転化もはなはだしい記述です。欧米で見られないのは、1982年に既にアスピリンや解熱剤はジクロフェナクナトリウム、メフェナム酸の使用を禁止しており、その後、インフルエンザ脳症が激減したという事実に触れていないのはなぜでしょうか。

@ http://kidshealth.org/

Reye syndrome is still not well understood. It predominantly affects children between four and 16 years, and is more frequent when viral diseases are epidemic, such as the winter months or following an outbreak of chicken pox or influenza B.

The use of salicylates like aspirin during viral disease appears to be statistically linked to the incidence of Reye syndrome, even though there is no conclusive proof.

Prevention:

Aspirin and other salicylate drugs should never be used in the treatment of chicken pox, influenza and other viral diseases. Aspirin is not recommended in any illness contracted by children younger than age 12.

A他サイト

For the usual case of the flu, there is no specific drug treatment, but a nonaspirin medicine such as acetaminophen can be taken to relieve aches and pains and to reduce fever. Do not give aspirin to your child unless your child's doctor instructs you to do so.Offer your child plenty of fluids (fever can dehydrate the body).

B(日本小児科学会理事会2000年11月) 解熱剤の使用について
脳症の多発が問題になるにつれて、欧米でのライ症候群とアスピリンの関係から、我が国でのインフルエンザ関連脳症についても、解熱剤が関与しているのではないかという懸念が広がっている。一部では、インフルエンザには、解熱剤を使用するべきでないという意見もでている。しかし、幼児のインフルエンザでは、高熱が持続するために、非ステロイド系抗炎症剤を使用せざるを得ない症例も多い。本学会では、解熱剤を使用していないにもかかわらず、脳症を発症した例も報告された。欧米でも、アセトアミノフェンと非ステロイド系抗炎症剤であるイブプロフェンの解熱剤は小児のインフルエンザ患者に日常的に使用されている。少なくとも、現在、我が国の小児科で中心的に使用されている、アセトアミノフェンの使用は、脳症の発症に関連はないとする意見が多数を占めた。

C 読売新聞 医療ルネサンス http://www.yomiuri.co.jp/life/medical/05.htm#48
 子供が熱を出すと、親も医師も解熱剤に頼ることが多い。こうした傾向に再考を促すデータが昨年暮れ、厚生省研究班により、まとまった。
脳症患者の65%は解熱剤を使用していた。そのうち、解熱効果が高いメフェナム酸(商品名ポンタールなど)を使った患者の死亡率は67%、ジクロフェナクナトリウム(同ボルタレンなど)では52%。解熱剤を使わなかった患者の死亡率は25%。これを元に統計学的に処理すると、死亡の危険度は、使わなかった場合に比べ、それぞれ4・6倍、3・1倍高かった。

D厚生省の発表
非ステロイド系消炎剤のジクロフェナクナトリウム(商品名・ボルタレンなど)の投与者に死亡率が高く、症状の重症化に影響している可能性があるとの調査結果をまとめた。これを受けて厚生省は同日、インフルエンザ脳炎・脳症患者への治療には同剤を使わないよう医療機関などに指導することを決めた。

同じ非ステロイド系消炎剤のメフェナム酸(商品名ポンタールなど)については「今回調査で悪化の傾向はなかったが、(悪影響が)否定されたわけではない」として、今後も調査を続ける。同研究班から情報提供を受けた日本小児科学会は同日までに、ジクロフェナクナトリウム、メフェナム酸など非ステロイド系消炎剤の使用は「慎重にすべきだ」との見解を出した。

インフルエンザウイルスによる脳症と解熱剤について


1963年、今から37年前オーストラリアの病理学者Reye氏らが原因不明の小児の疾患に関する論文を科学誌「Lancet」に発表。

1980年、4つの疫学調査がライ症候群にサリチル酸(salicylates)の関与を指摘。

1982年、米国保健省長官は「アスピリン系の解熱剤を水痘やインフルエンザに使用すると、ライ症候群になりやすい」との警告文を公表。

同年、米国小児科学会は、「臨床的、疫学的証拠にもとずき、水痘の小児またはインフルエンザが疑われる小児に対しては、普通の場合アスピリンを処方すべきでない」との勧告文を学会誌に掲載。

1998年12月厚生省は「アスピリンを水疱瘡やインフルエンザにかかった15歳未満の子どもには原則投与しないように注意を喚起した。・・・なんとアメリカで警告が出された16年後!!

日本ではそれまで、あらゆる解熱鎮痛剤の投与が認められていた。

外国では症例の無くなったインフルエンザ脳症が、いま猛威をふるっている最大の要因は、アスピリンより更に強力な非ステロイド系の解熱消炎鎮痛剤(下記に記載)が坐剤の形で小児に相変わらず使われているからではないか。

注意したい解熱剤

【解熱剤(消炎鎮痛剤)】

いわゆる非ステロイド系消炎鎮痛剤、NSAID(Nonsteroidal anti-inflammatory drugs)といわれてるもの。

1,酸性消炎鎮痛剤

(1)カルボン酸系

  (1)−1アセチル酸類←アメリカでは、ライ症候群との関連が疑われているため子どもには与えられない。

     a アスピリン系・・アスピリン、バファリン、小児用バファリンなど


     b  アニリン系・・
        アセトアミノフェン(アンヒバ座薬、アルピニー)       
 フェナセチン・・フェナセチン および配合剤としてセデスG
        市販小児用バファリン
     c  スルピリン・・メチロン

  (1)−2フェナム酸剤
      ポンタールおよびそのシロップ・・メフェナム酸

Aspirin or Salicylate-Containing Medications

Epidemiological research has shown an association between the development of Reye's Syndrome and the use of aspirin-type products for treating the symptoms of influenza-like illnesses, chicken pox, and colds. The National Reye's Syndrome Foundation, the U.S. Surgeon General, the Food and Drug Administration, the Centers for Disease Control, and the American Academy of Pediatrics recommend that aspirin and combination products containing aspirin not be given to children or teenagers who are suffering from one of these illnesses. The following listing displays products which contain aspirin(アスピリン) or salicylate (サルチル酸製剤)compounds.

発熱による病気の歳に19歳までの子どもに与えないほうが良い薬のリスト

Non-Prescription Products

 

Alka-Seltzer
 

 


Alka-Seltzer Original  Effervescent Antacid and Pain Reliever 

Alka-Seltzer Cherry  Effervescent Antacid and Pain Reliever 

  Alka-Seltzer Extra Strength Effervescent Antacid and Pain Reliever 

Alka-Seltzer Lemon Lime Effervescent Antacid and Pain Reliever 
(Bayer)
Anacin
Anacin Tablets 
(Whitehall Robins)
Ascriptin
Ascriptin Regular Strength

Ascriptin Arthritis Pain 

Ascriptin Enteric

Ascriptin Maximum Strength  
(Novartis)
Bayer
8-Hour Bayer Timed Release 

Bayer Extra Strength Arthritis Pain Regimen Formula

Bayer Genuine Aspirin Tablets and Caplets

Bayer Extra Strength Aspirin Caplets and Tablets 

Bayer Aspirin Regimen Regular Strength 325 mg. Caplets 

Bayer Aspirin Regimen Adult Low Strength 81 mg. Tablets 

Bayer Aspirin Regimen Children's Chewable Aspirin (Orange or Cherry Flavored)

Bayer Aspirin Regimen 81 mg. Tablets with Calcium

Bayer Extra Strength Plus Caplets

Bayer Extra Strength PM Aspirin Plus Sleep Aid

Bayer Therapy
(Bayer)
BC 
BC Powder

BC Allergy Sinus Cold Powder 

BC Arthritis Strength Powder 

BC Sinus Cold Powder 
(Block)
Bufferin
Bufferin Analgesic Tablets
(Bristol-Myers)
Doan's
Doan's Extra Strength Analgesic Caplets

Doan's Regular Strength Analgesic Caplets

Doan's Extra Strength PM 
(Novartis)
Dristan
Dristan Regular

Dristan Formula P
(Whitehall Robins)
Ecotrin
Ecotrin Enteric Coated Aspirin Low Strength Tablets

Ecotrin Enteric Coated Aspirin Maximum Strength Tablets

Ecotrin Enteric Coated Aspirin Regular Strength Tablets
(SK Beecham)
Excedrin
Excedrin Extra Strength Analgesic Tablets, Caplets and Geltabs

Excedrin Migraine Tablets
(Bristol-Myers)
Goody's
Goody's Extra Strength Headache Powder
Goody's Extra Strength Pain Relief Tablets
(Block)
Norwich
Norwich Aspirin
(Chattem)
Pamprin
Pamprin Maximum Cramp Relief Two Pain Relievers Caplets
(Chattem)
Pepto-Bismol
Pepto-Bismol Original Liquid, Original and Cherry Tablets, and Easy-to-Swallow Caplets

Pepto-Bismol Maximum Strength Liquid
(Proctor & Gamble)

Sine-Off
Sine-Off Sinus Medicine
(Hogil Pharmaceutical)
St. Joseph
St. Joseph Adult Chewable Aspirin Tablets
(Schering-Plough)
Vanquish
Vanquish Analgesic Caplets
(Bayer)
YSP
YSP Aspirin Capsules
(Carlsbad Technology)

 

Prescription Products

Acuprin 81


Adult Low Dose Aspirin
(Richwood)
Aggrenox


Capsules
(Boehringer-Ingelheim)
Butalbital

Aspirin, Caffeine and Codeine Phosphate Capsules, USP
(Watson)
Carisoprodol

Carisoprodol and Aspirin Tablets
(Par)
Darvon


Compound-65
(Lilly)
Disalcid


Capsules and Tablets
(3M)
Easprin


Delayed-Release Tablets
(Lotus Biochemical)
Endodan 


Tablets, USP CII
(Endo Generics)
Equagesic

Tablets
(Wyeth-Ayerst)
Fiorinal


Capsules and Tablets
With Codeine Capsules
(Novartis)
Fiortal

With Codeine Capsules
(Geneva)
Gelpirin

Tablets
(Alra)
Halfprin

Tablets
(Kramer)
Lobac

Capsules and Tablets
(Seatrace)
Lortab

ASA Tablets
(UCB)

 

Magan


Tablets
(Savage)
Magsal


Tablets
(U.S.)
Methocarbamol

Methocarbamol and Aspirin Tablets
(Par)
Mono-Gesic


Tablets
(Schwarz)
Norgesic



Tablets
Forte Tablets
(3M)
Percodan

 

Tablets
(Endo Labs)
Propoxyphene
Compound 65 Capsules (CIU)
(Teva)
Robaxisal


Tablets
(Robins)
Roxiprin


Tablets
(Roxane)
Salflex


Tablets
(Carnrick)
Salsalate


Tablets
(Duramed)
Soma 

Compound Tablets
Compound with Codeine Tablets 
(Wallace)
Synalgos-DC

Capsules
(Wyeth-Ayerst)
Talwin


Compound
(Sanofi-Winthrop)
Trilisate


Liquid and Tablets
(Purdue Frederick)


Below is a list of medications which contain salicylates:(サルチル酸を含む薬)


Pepto Bismol
Coricidin
Medilets
Triaminicin
Excedrin
Alka-Seltzer
Aspergum
Anacin
Anacin Maximum Strength
Coricidin
Coricidin Demilets
Dristan Tablets
4-Way Cold Tablets
Bufferin
Bufferin Extra-Strength

その他参考になるサイト:

http://www.npojip.org/druginfo/nsayobo3.htm

http://hobab.fc2web.com/sub4-influenza-encephalopathy.htm インフルエンザ脳症

 


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