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以下は ハリケーン・カトリーナの災害の後にまとめたものです。既にさまざまな正しくない情報が流れまくっているようですので、再アップします。

災害時には、しばしば情報が錯綜したり混乱したり事実無根の流言が飛び交います。そこで、ちょっと流言飛語ということに興味を持ち調べてみま
した。心理学者のオールポートという人が、流言の広まり方には、ある法則があると言っているそうです。それは

R=i × a

R(Rumore)=i(the importance of the subject to the individual concerned )×a(the ambiguity of the evidence pertaining to the topic at hand) 


つまり

R「噂の広まり方」=i「自分が関心のある事柄の重要性」×a「その事柄に関する証拠の曖昧さ」

というのです。

さらオールポートは以下のような研究発表もしています。

メッセージは、最初の5~6人に口伝えする間にその詳細の70%が失われてしまう。噂の広まりには3段階がある。

第一段階: 話が伝 えられる内に詳細が失われる。

第二段階: 伝える人が話の一部の詳細のみを選択する。

第三段階: 伝える人の潜在意識にある動機によって話がゆがめられる。

 

<過去の流言で人々がパニック状態に陥った例:>

<大地震>
1978年伊豆大島近海地震の後、静岡県災害本部の出した余震注意情報が1時間足らずの間に「震度6の大地震が3時間以内に必ず来る」とい
う噂に変貌、住民大パニックに。


<トイレットペーパー騒動>
石油供給不測から紙不足が騒がれ、しまいにはトイレットペーパーを求める群集がスーパーに押し寄せ大騒ぎに。

紙は石油から作られるため、トイレットペーパーが無くなるのではないか、または値段が高騰するのではないかと思い込んだ大阪の主婦達が周り
の人に伝え始め噂が大きくなったことが原因とか。

<1993年平成米騒動>
これは結構、最近で記憶に新しい人も多いと思いますが、米の凶作から米を買い求める長蛇の行列、国産米の異常人気、自由米の高騰。


特に、インターネット時代、いまや流言は世界を一瞬の内に駆け抜けます。想像すると恐ろしいほどです。これを読んでいる方の中にも過去、どう
も眉唾のチェーンメールのようなものを受け取った方も少なくないのではないでしょ
うか?

たとえば、私が友達や知り合いなどから過去受け取ったものには、こんな実しやかなものがありました。

○「ある少女が特殊な血液の持ち主だが、手術のため輸血が緊急に必要で、その特殊な血液の持ち主を探している。自分がその血液の場合
は大至急××病院に連絡してください。そして、このメールを友達にも回してくださいね。」(日本の知り合いから。)

○「デザイナーのトミー・フィルフィガーがオプラの番組(女性に人気のトークショー)インタヴューで、「私のデザインする服は白人向けのもので、
有色人種には似合わない。」と発言したそうです。トミー・フィルフィガーのブランドをボイコットしましょう。このメールを友達に回してくださいね。」
(これは去年アメリカの友人から来たメールで、すぐになんか変と思いネットで出所などを調べたところ、すぐに事実無根と判明。)


このように、例を挙がればいとまがないわけですが、私たちは、それではどうしたら流言、そして流言が招くパニックを避けることができるのでしょう?

立命館大学(www.ritsumei.ac.jp/)の公開講座の記録の中にいくつかの方法を発見しました。

無用なうわさを防ぐには

○すぐに伝えたくなるような時にこそ、一呼吸おいて考える。
○考えもしないのにホントだと思うことこそ要注意。
○決まり文句に注意:うわさには「決まり文句」がある。

昔話が「むかしむかし……」で始まるようにうわさ話にも目印がある。それは「友だちの友だち」「必ず伝えましょう」「すぐに伝えて」のようなものであ
り、そういうフレーズが話の中に出てきたら、一呼吸おくことが必要である。


(2)パニックを防ぐために個人的努力できること


1.深呼吸(息を吐くことから始めよう)
2.鏡をみる(自己意識を高める)
3.準備する(避難訓練をあなどるな)
4.信頼おける機関に問い合わせる

 

 

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