よい離婚、悪い離婚

| コメント(0) | トラックバック(0)
rikon.JPG つい最近までは、離婚とは悪いものだ、結婚の失敗だったなどと当たり前に考えられていました。でも、今は離婚が必ずしも悪いものだと考えることは少なくなってきています。明らかに悪いと思われる、結婚をなんとしてでも続けること自体、問われるようになりました。夫婦間で喧嘩が絶えなかったり、家庭内暴力が続いたりしているところでは、夫婦にとっても子供にとっても、一個の家族を続けることは、心身の健康によいことではないでしょう。現在、問われる問題は、何かの理由で結婚がうまく続かない状態のとき、離婚がよいことなのか、それとも悪いことなのかを考えることが、より重要になってきています。

そこで今回は、何をもってよい離婚と言えるのか、どんなときに悪い離婚となるのかを、夫婦関係の心理面から観察して一つの指針を生み出してみたいと思います。もちろん離婚に関する問題は、金銭的、社会的、職業的、親戚的など他にもいろいろな要素が含まれてしますから、心理面だけで離婚の良し悪しが単純に決まらないことを承知しておいてください。

先ず、離婚が起こりそうな悪い結婚関係の状態を調べてみましょう。夫であるA氏は年々妻に対してのコントロールが激しくなってきました。コントロールが激しいというのは、妻に対して細かな指示をして、それを強制させる。妻が従わなければ、激怒となるし、子供に当り散らしたりする。そうすることによって、妻の心理的地位をいつも自分より下に置いておこうとすることです。

A氏の性格は、二つの部分から成り立っていると見ることができます。一つは上位な性格部分で自分の気持ちをよくコントロールしておこうという部分です。もう一つは、もともとA氏がコントロール性格になった理由で、不安、存在的不安、自己破壊的不安です。これが心の奥に存在していたために、これを何とかコントロールしていかなければならなかったのです。

心理的必然なものが次に起こります。結婚相手に自分の不安を投影して自分から排除し、相手にその部分を保ってもらいます。それをするために、相手を厳しくコントロールし彼女がへまをしないで、自分の思う通り行動させることで、自分の不安をコントロールするという動きです。ある意味、自分の不安が結婚相手の性格に乗り移りました。

この状態で結婚を続けるということは、A氏にとって非常に有効です。自分の結婚以前の不安の解決になったわけですから。もちろんA氏としては、離婚は考えに浮かばないでしょう。ところが、妻の立場としてはどうでしょう。主観的に不安を感じるだけでなく、それが起こるごとに、夫に細かく支持されたり、怒鳴られたりします。毎日息も満足にできない状態になり、できるのなら離婚をしたいと考えることでしょう。

この場あり、妻にとっては、離婚はよいことです。離婚をすることによって、A氏から投影された、不安を結婚以前の自分の状態に戻すことができます。ところがA氏にとってこれは悪い離婚となってしまいます。自分の不安を投影する相手を失い、自分自身で不安を再度抱え込まなければなりません。うまくいけば、また投影できる結婚相手を探すことができるかもしれませんが。

一方、妻の方からしてみれば、結婚以前A氏のことを、リーダーシップのある立派な人物だと思ったのでしょう。まさかそれが、細かなコントロールとなるとは夢にも思ってみなかったことでしょう。彼女の夫に対して投影したリーダーシップイメージは、また、次の人間関係で起こるかも知れません。そのイメージの人を発見できないと結婚相手と思えないというのであれば、彼女自身深い父親コンプレクスがあるということで、自分を深く見つめなければなりません。期待するところは、最初の結婚で父親コンプレックスを諦められたかどうか。それが彼女にとってよい離婚となるか悪い離婚となるかの決定点となるでしょう。

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://www.sweetnet.com/mt/mt-tb.cgi/1204

コメントする

最近のブログ記事